なつ

涼しげな夏も

汗だくの夏も

夏になるとなにかと期待してしまう。

その分期待はずれの後は傷が癒えない。

いい季節なのか悪い季節なのか。


胸騒ぎのにおい。

流れる夜

にぎわう、週末のまち。

いろいろな声、いろいろな想い。

あたしもその中にいる。

やわらかな夜を横目に

家路につく。

しましまの日向

古いつくりの階段


その隙間は

この子にこっそり

太陽を見せてあげるため。

季節跨いで。

ふゆがおわる。

この北国にも。

春はくる。

ぱらぱらとめくった写真には

切り取り続けた凍てつく季節が並び、

でも手のひらは暖かい。

こんにちは、21回目の春。

小鳥のいえ。

みんなみんないっしょだよ。

この広い箱の中。

みんなみんなずーっと。

　ずーっと一緒にいられるのに・・・

退屈なの。窮屈なの。

みんな大好き。

　みんなでいるから怖くなんてないのに。

・・・なのに。

孤独なの。苦痛なの。

どうしてかな？



あたしはこの鳥たちの心が痛く伝わってしまう。

たなびく交通安全

伝えたいのはみんなの願い。


この旗が掲げるのは


誰もが願っていること。







ただこの旗が酷くぼろぼろになっていることに


あたしはなんとなく恐怖を感じる。


にんげんは、だいじなものを壊し始めてる？



・・・こころを。

向かう先。

２本の指で支えた矢を

狙いを定めてひゅんと打つ


あたしはこのときでさえも

狙いを決められない。

どこに行けばいいのか、

こんなところでもあたしは迷い道。


不自然なフォームで的に向かった。

刺さったのは

枠外に１本と２のダブル。

５のシングル。


あいまいなあたしのこころの目的地。

変わらないもの？

いつみても空はきれいだ。


だけどこれは変わらないものじゃない。


いつみても空は違った顔をみせた。



あの日の空は還らない。


日々変わっていくもの、


永劫変わらないもの・・・そんなものはない。



１秒１秒すべては変わっていく。


よいことも。わるいことも。


目が覚めたら、１mmくらいはよくなりたい。